2018-08-10 仕舞 (選評) 『足もとで人々は舞う。はしごの先は見えないぐらい遠い。なんだか見えないし、高くて遠いとは。影が動くし、足下はちいさくなってゆく。旗はふるえ、舞の笛音がこちらに届かない。どういうシチュエーションを想像したらよいのか、死者たちがこちらを振り向くこともなく、かけてゆく。題名は「仕舞」。こういう題名から思いっきり作品を書ける。』 ユリイカ2015年8月号 入選(藤井貞和さん選)